BESSA R2A, M-ROKKOR 40mm F2, AGFA CT PRECISA
この光景を肉眼で見ていたときには蛍光灯のグリーンの光には気づかなかった。
外から射し込んでくる光がブルーに照らしているのにも気づかなかった。
人間の眼は、あるいは脳は、何でもふつうに見えるように「補正」してしまう。
ふつうの形、ふつうの色、ふつうの遠近感、ふつうの立体感。
そのおかげで戸惑うこともなく、余計な情報に注意をそらされることもなく、
意識することもなく その場の環境に適応することが出来ている。
写真フィルムは、たいていの場合 日中の太陽光を白と「感じる」ように出来上がっている。
だから蛍光灯の光はグリーン、青空から降り注いだ光(日陰の光)はブルー、白色電球の色はオレンジ、
そのように「感じた」結果がフィルム上に残る。
逐次ホワイトバランスを自由自在に補正している脳が感じる色が本当で、
写真フィルムの感じた色は間違いとも言えるし、その反対にフィルムの感じた色が
本当の色とも言える。
そんなこんなを考えているうちに、太陽の光の色って本当は何色なんだろう?
なんて疑問がわいたが、すぐに考えても無駄なことに気がついた。
太陽の光は ありとあらゆる周波数の光( 光⊂電磁波 )が寄り集まったものだから。
強いて言えば、太陽光は 5500 K である。
BESSA R2A, M-ROKKOR 40mm F2, AGFA CT PRECISA